ゲームへの愛をカタチに
して作品を昇華せる

ベテランゲーム開発者がタッグを組んで制作

昼はゲーム制作会社で働き、夜は個人でゲーム作り。そんな生活サイクルでゲーム開発に励んでいるのが、Yokogosystemsの田崎氏と横越氏だ。今回はそのひとり、田崎氏に話をきいた。

田崎氏
「子供の頃からゲームが大好きで、ゲーム業界に入るのが夢でした」

見事にその夢を果たした 2 人は、ゲームクリエイターとして長年歩んでおり、今もなお現役として活躍し続けている。2 人の出会いは、大阪のとあるゲーム制作会社。そこでたまたま親しくなり、Yokogosystems を立ち上げてゲーム開発を始めたという。

そこで誕生したのが、リバーシ(オセロ)とRPGを組み合わせた作品『リバーシクエスト』( iOS/Android は配信を停止中。現在、家庭用ゲーム機の Xbox One 版のみ配信中)。そして、モバイルゲームとして開発中で、今回トップ 20 に選ばれた続編の『リバーシクエスト 2 』である。現在は、ゲームデザインとグラフィックを担当する田崎氏が東京に、プログラムを担当する横越氏が大阪に住んでおり、連絡を取り合いながらそれぞれ作業を進めている。

「トップ 20 が発表される日は、ドキドキしていました」と語る田崎氏。「発表された時、ラインナップのいちばん下にあって、ちょっと焦っちゃって……(笑)。でも、名前を見つけたときは安心しました」と続けて、喜びを噛みしめていた。

制作者の“ゲーム愛”から生まれた仕掛けも

シリーズ1作目の『リバーシクエスト』では、硬派なグラフィックが特徴的だったが、『2』ではそれを一新。1990 年代から 2000 年初頭にかけて市場を賑わせた、かつての名作RPGを彷彿とさせるようなドット絵で世界を表現している。

田崎氏
「シリーズ1作目の時は、海外のユーザーを意識したグラフィックにしましたが、結果としてダウンロードの 8 割ほどが日本でした。そういった経緯から、『2』では日本の方にわかりやすいデザインにしました」

海外から日本へとターゲットをシフトさせたことは、ゲームを彩る演出面にも影響を与えた。モザイクがかかったり、画面が拡大縮小するなど、“スーパーファミコンが発売された当時に売りだった演出” が、要所に盛り込まれている。そういったこだわりは、田崎氏の “ゲーム愛” から生まれたもの。

田崎氏
「青春時代をスーパーファミコンのゲームで過ごして、その印象がすごく強いんです。自分でゲームが作れる時代になったから、自分が育ったあの当時の、よかったと思うゲームを目指したいなと思って、このような作りにしました」

また、『リバーシクエスト2』の核となる、リバーシの戦略性とRPGの要素を融合させたバトルが、さらに進化を遂げているという。新たに“コンボ”という概念を導入し、「シンプルなルールながら、さらに奥深い駆け引きが楽しめるようになっています」と、田崎氏は教えてくれた。

その他にも、「一部のユーザーに不評だったすごろくの要素を撤廃しました。今回は、一歩ずつフィールドを歩いていく形にして、冒険をしているような感覚がより味わえるようになっています」と、前作からの改善点にも言及。ユーザーからのフィードバックを受けて、前作以上に遊びやすい作品になっている。

マイペースながら、リリースに向けて着実に一歩ずつ前へ

しかし、東京と大阪という離れた地でそれぞれが作業を進めているからか、「開発はなかなか進まない」という。

田崎氏
「とにかくモチベーションを保つことが大変ですね。私の場合は、毎日、ちょっとずつ作業を進めるんです。やらなくなると、途切れてしまいそうで……(笑)」

膨大な作業を2人でこなすのは、「なかなか厳しい」と 2 人は声をそろえる。さらに、2人とも自分の子供がいて、子育てと並行して作業に取り掛かっているのも少々ネックに。

田崎氏
「マイペースでやるしかないと思っています。作業が進まなくても、お互いに文句は言わない。子育てもあるので、本当に大変ですが、がんばります!」

横越氏
「とにかくがんばるしかないと思っています。子供を膝の上に乗せながら……(笑)」

数々の苦難を抱えながらも、『リバーシクエスト2』の開発は着実に進んでいる。2018 年内のリリース予定だが、「 8 月~ 10 月ぐらいに皆様に遊んでいただけるようになれればいいなと思っています」とのこと。Xbox One で配信が行われているシリーズ 1 作目と同様に、「できれば家庭用ゲーム機での配信も行いたいです」と田崎氏は語る。

シリーズ 1 作目の核となるゲーム部分を純粋に進化させただけでなく、レトロゲーマーの琴線に触れる作品にもなっている『リバーシクエスト2』。首を長くしてリリースを待ちたい。

リバーシクエスト2
リバーシ(オセロ)の仕組みをバトルに採用したRPG。プレイヤーと敵のAIが交互に盤面上にユニットを配置して、盤面を自分の陣営に支配していく。それぞれ特徴の異なるユニットを、どのような順番で配置するかなど、戦略性の高いバトルが楽しめるのが特徴。